業務改善と補助金申請を一気に支援するAIプラットフォーム ― 現状整理から補助金書類まで
業務の現状をヒアリング資料からAIが自動で整理し、改善案・改善後の姿・投資対効果・省力化補助金のExcel書類まで、AIがたたき台を作ります。会社ごとにデータが分かれる安全な仕組みで、年商100億円規模の中堅企業の社内承認・ガバナンス要件に応えます。

背景・課題
中堅企業が業務改善や省力化投資を検討するとき、次のような困りごとが繰り返し起きていた。
- いまの仕事のやり方を整理するだけで手間がかかる:マニュアル・規程・議事録の読み込みと現場ヒアリングが重く、担当者の経験に頼りがち。
- 「どこを改善すべきか」が人によってバラつく:どの作業を自動化でき、どこは人が判断すべきかの線引きに、決まったやり方がない。
- 補助金申請の数字づくりが毎回ゼロから:投資の回収期間や省力化の度合いなど、申請に必要な数字を毎回手作業で作り直していた。
- 社内の承認(稟議)が通りにくい:効果が文章で語られるだけで、数字・体制・安全面の裏付けが揃わず、関係部門の合意に時間がかかる。
年商100億円規模になると、ここに『既存の社内システムとちゃんとつながるか』『情報漏洩は大丈夫か』『外部ベンダーに任せきりにせず社内に残したい』という経営層・経営企画ならではの心配ごとが重なる。
アプローチ ― FDE × AI駆動開発
技術担当者(FDE)がお客様の現場に入り込み、AIを使った高速開発で『改善のやり方』そのものをソフトウェアにした。
- 属人的なノウハウを製品にする:『現状を整理する → 改善案を考える → 改善後の姿を描く → どこにAIを使うか決める → 投資対効果を出す → 補助金の申請書類を作る』という一連の流れを、前の作業の結果が次の作業にそのまま引き継がれる形で組み立てた。
- 最後は必ず人が確認する設計:AIは『たたき台』を作る役割で、確定するのは必ず人。AIの提案には根拠や引用元を添え、AIの言い間違い(誤情報)が混ざらないようにした。
- 小さく分けて着実に積み上げる:大きな機能を一度に作らず段階を区切って積み上げ、やり直しが効く安全な進め方を徹底した。
開発体制は技術担当者(FDE)1名+AIを使った高速開発で、少人数・短サイクル。
ソリューション
llmbprは、コンサルティングの『業務改善のやり方』を半自動化するクラウドサービス。建設業向けの最初の完成版として、以下が動く。
- 資料を読み込んで、いまの業務を自動で整理:PDF・Excel・Word・CSV・テキストを取り込み、AIが『誰が・どの作業を・どのシステムで・どんな条件で行っているか』を整理。詰まりやすいポイントの候補も洗い出す。人が確認して承認してから確定する。
- 業務の流れを図で見える化:役割ごとのレーンに沿って、仕事の流れ・分かれ道・差し戻しを図で表示。各作業を細かい単位まで掘り下げて見られる。
- あいまいな社内ルールを判定できる形に:規程に書かれた『曖昧な決まりごと』を、システムで自動判定できる明確なルール案へAIが言い換える。
- 改善案をAIが下書き:一つひとつの作業について『どこが非効率か → 自動化できるか → どう実現するか → 業務へのインパクト → 自動化の度合い』をAIが下書きし、人が編集できる。
- 改善後の業務の姿を設計し、AI活用ポイントを明示:改善後の業務の流れを描き、『どこをAIに任せ、どこは人が確認するか』をはっきり示す。改善前後を並べて比較できる。
- 投資対効果(ROI)を自動試算:作業ごとの工数削減やコスト効果を積み上げ、投資の回収期間や省力化の度合いを自動で計算する。
- 省力化補助金のExcel書類を自動作成:公式の申請様式をそのまま使い、計算式や書式を崩さずに実データを流し込む。回収期間などの数字は様式内の計算式で自動算出される。
- 報告書のひな形づくり・業種ごとの型・横断分析:計画書や業務分析報告書のひな形を自動生成。建設業・製造業・自治体バックオフィスの3業種分の型を用意した。
利用サービス
- お客様に伴走するAI高速開発(一緒に進めながら短サイクルで実装)
- AIを業務に組み込む設計(根拠・引用元を必ず添える品質設計)
- 補助金申請を見据えた投資対効果(ROI)の設計支援
- 社内に運用ノウハウを残す内製化支援
技術・アーキテクチャ
特殊技術に縛られず、長く安心して使い続けられて、社内の既存システムとも無理なくつながる構成を採った。要点は次の3点。
- 堅牢でスケールする構成:利用が増えても安定して動き、機能追加もしやすい一般的な構成を採用した。
- 既存の業務と無理なく連携:現場で使われているPDF・Excel・Wordなどをそのまま取り込んで活かせる。
- 『確実に計算すべき数字』は人手で検証可能なロジックで実装:補助金に直結する回収期間などの数値はAIに任せず確実な計算ロジックで処理し、テストで正しさを保証している。AIは『下書き・整理・要約』を担当し、難しさに応じて使い分けてコストを抑えた。
セキュリティ・ガバナンス
『他社にデータが見えない』『権限ごとに見える範囲が分かれる』『消したつもりのデータも履歴が残る』——情報漏洩とガバナンスの不安に、設計の段階から答えている。
- 会社ごとにデータがきっちり分かれる:利用する会社ごとに見えるデータを自動で制限する仕組みを入れ、各社は自社のデータしか見られない。他社のデータが混ざることはない。
- 権限ごとに見える範囲が分かれる:立場・役割に応じて、閲覧・編集できる範囲が分けられている。
- データは消さずに残す(論理削除):『削除』しても実際には消えず記録として残るため、後から監査・復元ができる。
- 操作の履歴が自動で残る:誰がいつ何を見て・変更したかを記録し、万一のときに追跡できる。
- 機密情報を外部に出さない設計:AIやデータベースへの接続キーなどの機密値は安全に管理し、漏れる経路を最小化した。
- 最後は必ず人が確認:AIの出力は人が確認・確定する運用とし、根拠・引用元を残すことで誤情報の混入を防ぐ。
事例化にあたり実データ・実社名・トークン・個人特定情報は一切記載していない。
成果 ― 定量
成果 ― 定性
- 手間のかかった『現状整理』を、資料の一括読み込みで下書き化。マニュアルや規程を読む作業が軽くなり、担当者は『確認・編集』に集中できるようになった。
- 『どこをAIに任せ、どこを人が判断するか』が一目で分かる。業務の流れを図で見せ、自動化の度合い(全自動/人の確認つき/人手)を明示することで、改善案の合意が得やすくなった。
- 業務改善の成果が、そのまま補助金申請につながる。改善検討で積み上げた数字が補助金のExcel様式へそのまま流れ込むため、提案の説得力と資金調達の確度を高めやすい。
- 使うほど賢くなる『資産』になる。業種ごとの型やAI活用のノウハウを社内に蓄積し、別の案件でも再利用できる。
想定導入効果(年商100億円規模での試算モデル)
※実測値ではなく試算です。クライアント業務・体制により大きく変動します。
- 業務の現状整理(たたき台づくり)の工数を 数日 → 数時間 に短縮(試算)
- 省力化補助金の申請準備(数値根拠づくり)を 数週間 → 数日 に短縮(試算)
- 改善案の洗い出しを標準化することで、その工数を 約0.5〜1人月削減(試算)
- 関係部門の承認(稟議)にかかる時間を 短縮(試算。数字・体制・安全面の裏付けが一つの画面に揃うことによる)
内製化・運用・今後
- 社内に残せる構成:広く使われている一般的な技術で作り、特殊技術への依存を避けたので、運用や引き継ぎがしやすい。
- 品質を仕組みで守る:テストでの品質チェック(カバレッジ98%必達)、機能を中途半端で終わらせない方針、変更を小さくレビューしやすい単位で進める規律により、修正時の不具合を抑える。
- 段階的に広げる計画:建設業向けの最初の完成版は構築済み。今後は報告書づくりや横断分析の充実、製造業・自治体向けの型の拡充、現場の修正履歴からAIが学んで賢くなる仕組みを予定している。
業務改善は本来、現場の方しか知らない『暗黙のコツ』を引き出してこそ価値が出ます。私たちは下書きづくりをAIに任せ、コンサルタントと現場の方が『判断と確認』に集中できる状態をつくりました。改善検討で積み上げた数字が、そのまま補助金の申請書類まで途切れずつながる——この再現性こそが、年商100億円規模の中堅企業の社内承認やガバナンスの要件に応える鍵だと考えています。
― AI-Path|本プロジェクト担当FDE